再構成可能通信処理プロセッサ

近年の、通信トラヒックの増加や通信サービスの多様化に合わせ、通信方式や機能を任意に変更できるアーキテクチャを企業の方と開発しました。
通信処理装置では、ウェブや映像配信、センシングといった通信サービスごとに、専用のインターフェースが必要となります。近年はサービスの需要変化が速く、機能の追加やハードウェアの交換など追加投資が必要です。そこでサービスの需要変化に合わせ、求める機能や性能を必要な量だけ動的に割り当てる「リソースプール」型のルータが開発されました。このルータを「再構成可能通信処理プロセッサ」と呼びます。

さらにこの再構成可能通信処理プロセッサを高速な光ネットワークで接続することで、接続されたもの同士がお互いの持っている機能を自由に分け合うことができます。この光ネットワークによって接続されたもの全体を、「仮想パケットオプティカルノード」と呼びます。
オフィス街、住宅地などでは地域や時間帯により、サービスの需要や通信量は変動します。ある地域の装置でその処理能力を超えた場合、他地域のルータを使って処理することが可能となります。設備共用によって設備投資や維持管理コストが抑えられます。

私たちは、巨大な「仮想パケットオプティカルノード」全体のリソースプールの中から, 各地に何の機能を持たせるか, また機能の再構築のタイミング等を検討しています。また、光ネットワークにおいて, 世界中の通信事業者レベルの活用や、国家内における都市、都道府県レベルで通信を行うためのアドレス割当てを研究しています。