M2の辻君, 宮城君, M1の碓井君が3月に行われる電子情報通信学会フォトニックネットワーク研究会で発表をします

M2の辻君, 宮城君, そしてM1の碓井君が, 3月に行われるフォトニックネットワーク研究会でそれぞれ発表します.
研究会と発表者, タイトルは以下のとおりです

3月13,14日 フォトニックネットワーク研究会 @大濱信泉記念館(沖縄, 石垣島)

著者: 辻智博・金子三紀雄・荒川豊・岡本聡・山中直明
タイトル: サーバ-クライアント協調型P2Pコンテンツ配信ネットワークシステムの検討および実装
あらまし: マルチメディアコンテンツを高速に伝送するネットワークとして,CDN(Contents Delivery Network)が注目されているが,HDTV(High Definition TeleVision)をはじめとするリッチコンテンツに対するダウンロード遅延を削減するには至っていない.そこで,P2P(Peer-to-Peer)の技術をCDNに応用し,サーバのみではなくコンテンツのダウンロードが終わったクライアントもダウンロード先の候補とし,候補リストの中でRTT(Round Trip Time)が最短のクライアントからコンテンツのダウンロードを行うネットワークの実装を行った.しかし,この方式ではコンテンツを要求するクライアント側のみによるRTT測定でダウンロード先の選択を行っているため,常にRTTが最短のダウンロード先にアクセスが集中してしまい結果的に全クライアントへのコンテンツ配信時間に影響が出てしまうという問題があった.そこで,本稿ではダウンロード先候補の適応的絞り込みと,各候補への最大コネクション数を制限することにより,更なる負荷分散を図ったサーバ-クライアント協調型P2Pコンテンツ配信ネットワークシステムを提案する.計算機シミュレーションにより特性評価を行い,RTTのみを考慮した従来プロトタイプシステムと比較して提案方式における全クライアントへのコンテンツ配信時間を最大40%改善できることを示す.

著者: 宮城洋之・岡崎裕介・碓井亮太・荒川豊・岡本聡・山中直明
タイトル: パラレル伝送を適用したグリッドコンピューティング特性の評価
あらまし: 1つのタスクを複数のプロセスに分割し,複数の計算機を使用して並列にプロセスを実行するグリッドコンピューティング環境においてネットワーク特性がタスク実行時間に与える影響は大きい.近年,様々なグリッドアプリケーションが登場し,より広帯域な広域ネットワークが求められるようになってきており,要求帯域は100Gbps以上に達する.本稿では,ネットワーク帯域を広帯域化する手法としてリンクアグリゲーション等のパラレル伝送に着目し,パラレル伝送を適用したグリッド環境において,パラレル伝送がグリッドコンピューティングの性能に与える影響について検証する.

著者: 碓井亮太・赤木元美・宮城洋之・荒川豊・岡本聡・山中直明
タイトル: ユビキタスグリッドネットワーキング環境(uGrid)実現に向けたサービスパーツ間接続実験
あらまし: ユビキタス社会の到来にともない,すべての物がネットワークに接続される環境を前提とすることができる.世界中のあらゆる物をサービスパーツとして定義し,世界中のサービスパーツから所望のサービスパーツを探索し,ネットワークを介してそれらのサービスパーツを組み合せて自らの欲するサービスを享受する環境をユビキタスグリッドネットワーキング環境(uGrid)と名づける.uGridでは,サービスパーツを利用する際には,他者の機器を使用することになるため,接続されるユーザの立場で考えると,自分の機器を他人が好き勝手できるのは好ましくない.そのため,ユーザ側の機器で他者からの通信に関する制御を行う必要がある.本論文では,uGrid 環境を実現するために,USB over IP機器を実際に使用し,Proxyを介した通信を行うことにより,他のネットワークからの使用を制御する方法を用い,サービスパーツ間の接続実験を行った.